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立岩 尚之; 芳賀 芳範; 松田 達磨; 池田 修悟; 中島 美帆*; Thamizhavel, A.*; 摂待 力生*; 大貫 惇睦
Journal of the Physical Society of Japan, 75(Suppl.), p.174 - 176, 2006/08
われわれは重い電子系圧力誘起超伝導物質の研究を熱電対を用いた高圧下交流比熱測定を通して行ってきた。この手法では高精度の測定が可能であり、超伝導転移温度などが精密に決定することができる。本会議では、CePtSi, CeNiGe, UIrなどの圧力誘起超伝導物質についてわれわれの最近の研究結果を報告する。研究の結果得られた圧力相図を示し、これらの物質の磁性と超伝導の関係について議論する。
徳永 陽; Orlova, A.*; Bruyant, N.*; 青木 大*; Mayaffre, H.*; Krmer, S.*; Julien, M.-H.*; Berthier, C.*; Horvati, M.*; 酒井 宏典; et al.
no journal, ,
重い電子系金属CeInの反強磁性相内の45テスラ付近で発見された異常の起源を明らかにするため、単結晶試料を用いて56テスラまでのパルス強磁場下でのNMR研究を行なった。その結果、45テスラ以上でもInサイトの内部磁場は大きく変わらないことを確認した。このことは量子臨界点に近い強磁場領域でも結晶構造の変化がないこと、さらに45テスラ付近の以上は単純な磁気構造の変化では理解できないことを示している。
徳永 陽
no journal, ,
重い電子系化合物CeInでは45Tの高磁場下でフェルミ面の異常が現れることが知られていた。この異常の起源を探るため我々は良質な単結晶試料においてパルス強磁場下のNMR研究を行った。その結果、45Tの前後で内部磁場および電場勾配に全く変化がないことを確認した。このことはフェルミ面の異常が単なる磁気構造の変化によるものではないことを明らかにしている。
徳永 陽
no journal, ,
CeInは正方晶の結晶構造を持ち、圧力下で反強磁性秩序が抑えられ、同時にその近傍で超伝導が出現する代表的な重い電子系超伝導体の一つである。本講演では、フランス国立強磁場研究所(LNCMI-Toulouse)において実施した、パルス強磁場NMR実験の結果について報告する。研究にはCeInの単結晶を用いた。最高磁場は56テスラである。パルス磁場の特性上、一般に絶縁体試料に比べて伝導性の良い金属試料での実験は困難である。今回、我々は良質な金属である重い電子系化合物の単結晶試料において、パルス強磁場下のNMR測定に初めて成功した。その結果、45テスラ以上の磁場領域においても5In-NMRスペクトルには変化がないことが確認され、フェルミ面の異常がメタ磁性的な磁気構造の変化によるものではないことが微視的観点から明らかになった。